如是我我聞

仏教書、哲学書、お聴聞の記録をつけています。

新興宗教をどうとらえるかを初めて理解できた

 

さよなら親鸞会 脱会から再び念仏に出遇うまで サンガ伝道叢書

さよなら親鸞会 脱会から再び念仏に出遇うまで サンガ伝道叢書

 

  たまたま行った哲学勉強会で、主催者が話している内容が、私の中での哲学という学びから宗教への一線を越えた瞬間があった。どうも腑に落ちなくて、帰宅後にネットで検索したら、新興宗教だった。

 

 主催者の方たちは、本当に素直でいい人たちで、まだ日本にこんないい青年がいるのかと思うくらい勉強していて、参加者にも優しかった。でもやっぱり、所属団体を明かさないのはいけないと思う。自らの信じる道を広めたいと思うのであれば、堂々とされたらいい。

 私は、この団体について知りたいと思い、この本に出会った。Kindleで最初に買った仏教関連書である。

 
 実際に新興宗教に入り込んでいき、その中での日々、葛藤、脱会、僧侶になるまでをご本人の体験で綴られているので、物語としても面白いが、このストーリーを追体験する感覚で読めるのが素晴らしい。自分が参加した勉強会の元のところって何だろうと思って読んでいたが、最期は著者の乗り越えられてきた様々なことに感銘を受けた。
 自分は、実用書の感覚で購入して読んだが、一般人が考える宗教、新興宗教って何か、伝統宗教って何かということが、一冊読むと感覚的にわかるのではないかと思う。そして、信仰を持つ人の存在、そして第三者ががどのように関わるべきなのかという事を気づかせてくれた。