現在、大作の仏教書を読破中のため、過去の読書メモを少しずつアップして、時間かせ…いや、回顧してみたいと思う。
2010年奈良・平城京1300年祭に行く前に、気分的に盛り上げて、唐招提寺にも行くぞ!という意気込みで読んだ。
主人公普照が唐に渡り、鑑真を日本に連れてきたその生涯のほとんどが小説として表わされている。
周りの僧達が異国の地での運命に翻弄され、それぞれの道(あるものは最期)を行く様は、人間ってお坊さんでもそうなっちゃうよねというような過酷なものである。『仏教を正しく伝える』という大義に自分の人生を懸けた昔の人たちのひたむきさ、純粋さも感じる。今の世の中にそういう事ってあるかな。
読後、甚く感動したものの、奈良訪問の際、正倉院展でかなり時間がかかってしまって唐招提寺に行けなかったという思い出しかない。