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『なぜ人はカルトに惹かれるのか -脱会支援の現場から-』出版記念講演(瓜生崇師)

NBB能登仏教青年会 市民公開講座
日時 2020年6月6日(土)午後7時から午後9時頃
会場 西佛山常福寺本堂
テーマ『なぜ人はカルトに惹かれるのか -脱会支援の現場から-』
講師 瓜生 崇 師
http://shinshuhouwa.info/article/index.php?id=50953

 コロナ禍においてイベントができないところ、YouTubeLIVE配信とZOOM座談の組み合わせで実施された。いまならではのパターンだなあ。

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なぜ人はカルトに惹かれるのか  脱会支援の現場から

なぜ人はカルトに惹かれるのか 脱会支援の現場から

  • 作者:瓜生 崇
  • 発売日: 2020/05/15
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 『なぜ人はカルトに惹かれるのか -脱会支援の現場から-』(法藏館)から、第一章の新宗教と関わった半生記、第二章のなぜカルトに惹かれるかの部分中心にスライドを利用してのお話でビジュアル的に理解できた。ここはカルト宗教と自分は関係がないと思っている人が見て、「いやいや、自分は関係ないって言い切れるのか?」という気持ちがぞぞぞと湧き上がってくるはず。

 「正しさ」を主張せざるを得ない人間の歴史、「ほんものの宗教とにせものの宗教」とわけたくなる気持ち、そういうものの例示については小気味のいいを通り越した通り越したズバッとしたお話を聞かせていただいたと思う。こういうのって、本を読んだりネットで見て思っていても、誰かが「口にすること」を聞いたら腹の底にくるものがあるんだよなあ。文字じゃなくて。そういう言葉の力。

 物事を丸く納めたかったらそれは口にしない、別の「うまい」ルートを探る。サラリーマンはそういうことが身に染みついているんだけど、それでは解決できないこと、それをやっちゃいけないことってあるんだよな。人間は客観的事実と向き合うのが苦手だ。そのままの出来事に対して自分の責任というか、自分の感じたままで対峙するよりも、誰かが作った意見やものの見方を理由としたい。他責にしたい。同調圧力。調和。そういったことを破るお話だと思うのでそちらはぜひ動画で。

 

 本のレビューでも書いたと思うが、「ゆらぐ」ということは「正しさ」の殻からでること。でも弱い自分はすぐに「正しさ」からでるために「ゆらぐ」んだという殻を作ってしまう。どうしようもないことかもしれない。でも、「自分はそういうものなんだ」ということを握りしめないで、生きていく時々において気づいていくということが、その瞬間瞬間に気づいていくということが必用なのだと思った。だから誰かがこういうことを言い続けなければならないのだろう。

 

◆『なぜ人はカルトに惹かれるのか -脱会支援の現場から-』レビュ

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 ◆『さようなら親鸞会』シリーズ

 

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 ◆カルト関係で読んで衝撃だった本

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 ◆著書の中と今回の講演で出てきた本

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