『歎異抄講話(下)』 (御堂電子叢書) 寺田正勝著 響流書房
下巻が出た。
◆上巻はこちら
今ずっとYouTubeとお聴聞で歎異抄を聞いているせいかどんどん読めた。
訳して、解説があるという本ではなく、著者が自らが読んでのあじわいを語るという形式なので、各条の単語を押さえつつ、読み進んでいくところは仏教用語に不慣れな人にも親切な書き方だと思う。
第一の聖人の御法語が「わが身の真実を知れ」ということであれば、この第二の法語は、是非善悪は人智のはからい、「ただ念仏のみぞまこと」と、涅槃の光に照らし出された「はからいなき世界」の状況がおしえられているのであります。
機の深信、法の深信を思う。
あとがきの部分で、唯円やこの『歎異抄』が世に出た背景について考察されていて、自分は結構ここが胸熱だった。自分が当事者となって読むということを見せていただいた気がする。