『西田幾多郎の哲学=絶対無の場所とは何か 』 中村昇 講談社選書メチエ
久しぶりに重厚なものを読んだ。やっぱり西田幾多郎は良い…。
ここで自分が「絶対無」の自分なりの解釈なんて興ざめなことはしない。この本のいいところは、著者が西田幾多郎の哲学について自分の言葉で解説をしているところ。二次体験的にすごくおもしろい。原文があって、さらに参照する哲学者の著書からの引用、そして自分の解釈。西田幾多郎のひとつの文からさらに二度美味しいみたいな本なのだ。なので原文だけに触れたとしたら自分はここまで読めないなということを他の形で目にすることができるので、もう一つ深く考えることができる。
自分はこの本をずっと時剋の極促のことを思いながら読んでいた。最後の方は永遠の今に引っぱられた。
絶対言葉で表現できないことを矛盾があるとそれを見つめながら対話していくような感じ。ここ絶対言葉で出来ないよと言うなにかをここじゃないどこかで共有しながら読んでいく感じがたまらなくよかった。
自分メモ
・場所(空間)と時間について整理する
・『物質と記憶』ベルグソン
・フッサールは読む本を探す
・『実存から実存者へ』レヴィナス
・清沢満之の本を読む
◆西田幾多郎関係
luhana-enigma.hatenablog.com