如是我我聞

仏教書、哲学書、お聴聞の記録をつけています。

『誰も教えてくれなかった「死」の哲学入門』 /内藤 理恵子

『誰も教えてくれなかった「死」の哲学入門 』内藤 理恵子 日本実業出版社

 実は年単位で積本にしていた。

 入門とあるが、どうだろう。入門かなという疑問はある。「死」というテーマについて対決スタイルで10章。VSの視点があることで特徴をつかみやすいという利点がある。今まで漫然と読んできた本の著者の主張について、ああ、そういうことかという気づきがある。

 ヴィトゲンシュタインが部屋にサイがいないとは断言できないっていうエピソードがなんかヴィトゲンシュタインで震える。

 この本は読む人を選ぶ気がする。というのも、例示がサブカル中心のため、全然自分が興味がない分野で語られている場合、ちょっと理解が難しいところがある。音楽、映画、アニメ、漫画、俳優、などなど。

 とりあえず、リンキン・パークのMVは検索して見た。

 そういう意味で、好き嫌いは分かれるだろうと思う。自分は割と楽しく読むことが出来た。ただ、自分が楽しかったからみなさんどうぞになるかというと諸手を挙げてみなさんどうぞとはいいにくい。サブカル大好きな人には逆におすすめ。