『禅とハードル』 南 直哉、為末 大 サンガ
いろんな人が、南さんは面白いって言っていたので、Kindle Unlimitedで読んでみた。
対談本。しかも相手はアスリートの為末さん。出だしから、謎の意気投合なんだが、読んでいるうちにふたりの合致するポイントとちがってるポイントがお互いの会話の中で整理されていくのを見るのが面白い。
そして、印象で言うと、二人とも絶対友達少ないタイプだろうな。いい意味で。
調和を乱すんじゃなくて、調和自体の意義をぶっこわしていく感じがある。
為末さんのいう「ゾーン」を仏教的な「覚り」や「信心」に置き換えてみると、『「価値」なのだと思ってしまったら、それはもう別の者になってしまいますね』が結構しっくりくる。ところどころ、そういう違う事なんだけど、同じことだなみたいな話が絶妙にかみ合っていて面白い。
よくある文化人の啓発本にはなってない。
禅宗の僧侶の方だが、とても悩んでこの道に進まれたのが伝わってくる。でもこの「絶対友達少ないタイプ」っていう雰囲気も自分で握りしめたらだめですよっていうのもちょっと思った。