『本願のこころ 『尊号真像銘文』を読む』梯實圓 法藏館
※Amazonの出品高いです。出版元の法藏館の方がいいと思う。
平成十五年(2003年)、約二十年前の梯和上のお話だ。黒部の善巧寺での報恩講法要。お元気な頃だなというのは切れ味のある阿弥陀の救いのお話で感じる。
『尊号真像銘文』を中心に尊号、無量寿経、浄土真宗、四十八願、第十八願、本願の三心・・・など真宗の要のところを解かれていく。無駄がなくていい本だと思う。
信心は、如来の信楽に包まれているわたし。なんだか肉感的な表現だけど、これはなぜか聞けた。
自分はここに書かれているお経の話が自分にとっての方便だと思って聞いたら、慚愧が出来ないと思ってしまう。実にいい本で、それがわが身として向かい合いだしたら、こんな綺麗にいくのだろうかという思いが出てきて、抑止門のところでぐるぐる考えたのであった。
自分と阿弥陀さまの対峙。ないはずの自分と阿弥陀さま。そういう構図で読むことが出来る一冊。
今まで法話で聞いてきたことがひとつの糸で結びついているような気がする。
本願について考えるとき、再度手に取るだろう。