『構築された仏教思想 覚鑁 内観の聖者・即身成仏の実現』白石 凌海 佼成出版社
不勉強なので、覚鑁師のことは法話でちょっと耳にしたことがあるだけで、まったく概略がわからなかった。友人に真言宗の浄土教辺りの人だと言われて読んでみた。
この本はすでに覚鑁師に関する複数の歴史的見方を知った上で著者の方の解釈を踏まえて読んでいくことができる人向きなのだった。
覚鑁師の生い立ちの初期は大丈夫だったのだが、後半の密教的なところの立ち位置になると自分の知識と理解力だと完全に分かることができなかった。ので、ちょっとつまらなかった。
後半はそれでも阿弥陀如来との関係性の所については新しい知識としていただくことができた。また、身口意を二等辺三角形で覚りを喩えた辺りは面白く読むことができた。
まったく知らないのではなくすでに知識があり興味がある人向け。