『王舎城の悲劇を知る: 阿闍世王の救い』 永原智行 響流書房
仏典の中でも物語性が高い観無量寿経。法話の中でもよく出てくる。中心人物の一人であり、十悪五逆を犯した阿闍世について、様々な経典からその表現を比較し明らかにしていくという本。
ある程度仏教の基礎知識を持っていて、より観経について知りたい人には様々な出典を明記してあり、面白く読める本であると思う。
一方、初心者の方がいきなり読んでも仏教用語の解説はあまりないので、難しいと思う。自分は阿闍世王太子についてのところが難しかった。
さいごのまとめのところはとても参考になる。比較のための図表もあってわかりやすくされている。ただしKindle PaperWhiteだと図表が見にくかったので、そこはタブレットの方で見ることをおすすめする。