仏教書ばっかり読んでいると、思考が固まってしまうので、全然違うアプローチの本を読もうと思いたつ。Kindleのランキングで上位にあったこの本を選択。これも仏縁。
4.114
哲学のするべきことは、考えることのできるものの境界を決めると同時に、考えることのできないものの境界を決めることである。
哲学のするべきことは、考えることのできるものによって内側から、考えることのできないものを、境界の外に締め出すことである。
4.115
哲学は、言うことのできるものをクリアに描くことによって、言うことの出来ないものを指ししめすだろう。
なんか生死、浄土のことを言っているような気がする…。
5.1361
未来の出来事を、私たちは現在の出来事から推測することはできない。
因果連鎖を信じることが、迷信というものなのだ。
ここまでくると、なんか仏教に対して物申されているとしか思えなくなってくる…。
ヴィトゲンシュタインは、論理的に言語で説明できないことが存在したとして、それを私たちは考えることができないのだから、言語化して話すことができないという。そして、明日のことは仮説であって、明日太陽が昇るかどうかというようなことは、私たちにはわからないという。
ヴィトゲンシュタインは、内側から、明確に言えることだけを固めていく。そしてわからないことの境界線ができてくる。仏教は、その境界線の外側のことを言っている。
内側からだけでなく、宇宙としてみている感じだろうか。自分と他という関係性ではない。
7
語ることができないことについては、沈黙するしかない。
西洋的な視点も、唯識や空について考えるときに、とても参考になる。少しずつ読んでいきたいと思う。