如是我我聞

仏教書、哲学書、お聴聞の記録をつけています。

袈裟功徳って最強じゃないか…!?

  法話系の本ばかりがつづいたので、仏教だけども、別ジャンル・・・ということで、袈裟の本を読んでみることにした。

 

袈裟のはなし

袈裟のはなし

 

 

 

 

 自分の中で、袈裟ってめちゃくちゃ金額の張る、豪華絢爛なものを想像していたのだが、もともとの釈迦の時代は、糞掃衣(ふんぞうえ)という、古布をつなぎ合わせて作っていた模様。しかも布の縫い合わせが返し縫であるとか、条をいくつで作成するとか、かなり細かく定義が決められている。今の袈裟と全然違うじゃないかと面食らったが、曹洞宗だからなのかなあ。とりあえず、浄土真宗のは豪華そうだなあ。。。と思っている。

 さて、「袈裟功徳」であるが、これは、「袈裟を身に着けること」以外、何物でもない。袈裟をつけることは、仏の心を身のまとうことだというのだ。これ以上何を求めるのか?これが煩悩具足の凡夫には理解しきれない

仏のモノサシ

ということ。

 阿那律尊者は説法中の居眠りで釈迦に叱責され、その後不眠の誓いを立てて修行し、失明をした。彼が袈裟を縫う時に、釈迦も他の弟子たちと共に手伝って針に糸を通されたという話がある。それほど大事なことだったのだなと初めて気が付かされる。

 この本自体は、法藏館の『〇〇のはなし』シリーズのひとつである。テーマを持って本が作られていて、全然知らないことに敢えてチャレンジしてみるにはいい本だなと思う。