こちらはドキュメンタリー映画『土徳~焼跡地に生かされて~』の監督の著作。出版時には制作費寄付を呼びかけていた模様。
百年後、無量の時のあなたたちへ、いま、私へ: 映像叙事詩「土徳流離 奥州相馬復興への悲願」製作ノート (響流ブックレット)
- 作者: 青原さとし
- 出版社/メーカー: 響流書房
- 発売日: 2015/01/19
- メディア: Kindle版
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Amazonの紹介文で、砺波からの移民って・・・と初めて見た「真宗移民」という言葉。砺波から相馬地区に移民として農業をしていた人たちがいたという話。全然知らなかった。惣報恩講という法座を営み、阿弥陀像、名号本尊、御文章などを持って新たな地に来た人々。そして東日本大震災によって、その伝統に存続の危機が訪れようとしている。
青原氏は安芸門徒で有名な広島の出身。真宗門徒に興味を持たれたとのこと。土徳(その土地に育まれつつ念仏する生活)をする人々が大震災後の福島での苦労する姿を映像化している。
歴史的事実として、このようなことがあったというのを知ることができてよかったと思う。そして、真宗門徒の力(ひたむきさや信心による行動というべきか)というのはどこでもなににたいしても発揮されてきたのだなと感じる。
仏教の知識がなくても読める本であり、現在の福島について新しい一面を知る本として読んでみる価値はある。
個人的には、移民の苦労話として、
富山の人間は働きすぎっていわれ嫌われた
が理不尽だけどあるかもなと思った・・・。