如是我我聞

仏教書、哲学書、本ならなんでも。

2025-12-01から1ヶ月間の記事一覧

懐かしい気持ち悪さ『花まんま』朱川湊人

『花まんま』朱川湊人 文春文庫 花まんま (文春文庫) 作者:朱川 湊人 文藝春秋 Amazon 第133回直木賞受賞(2005年上期) 短編集。懐かしくて気持ち悪い独特の雰囲気を持つ。 トカビの夜:霊(?)となった少年が悲しくもよかったなあという気持ちになる。 妖…

世界の中の日本『政治と宗教 統一教会問題と危機に直面する公共空間』島薗進編

『政治と宗教 統一教会問題と危機に直面する公共空間』島薗進編 岩波新書 政治と宗教 統一教会問題と危機に直面する公共空間 (岩波新書) 岩波書店 Amazon 統一教会に関する本ということで読んでみた。 統一教会と1990年代から今に至るまでの政治のかかわりに…

沈思黙考『お寺に嫁いだ私がフェミニズムに出会って考えたこと』森山りんこ

『お寺に嫁いだ私がフェミニズムに出会って考えたこと』森山りんこ 地平社 お寺に嫁いだ私がフェミニズムに出会って考えたこと 作者:森山りんこ 地平社 Amazon 仏教タイムスの今年の仏教書で2名の方があげられていた本ということで読んでみた。 曹洞宗のお寺…

データ以上に感じるものがある『宗教の凋落?: 100か国・40年間の世界価値観調査から』

『宗教の凋落?: 100か国・40年間の世界価値観調査から』ロナルド・イングルハート (著), 山﨑 聖子 (翻訳) 勁草書房 宗教の凋落? 作者:ロナルド・イングルハート,山崎聖子 勁草書房 Amazon 100か国、40年にわたる宗教に関するデータ観測をまとめた本。 これ…

核心に迫っていく『吉原手引草』松井今朝子

『吉原手引草』松井今朝子 幻冬舎文庫 吉原手引草 (幻冬舎文庫) 作者:松井 今朝子 幻冬舎 Amazon 137回直木賞受賞作品(2007年上期) インタビューを重ねていって核心に迫っていく手法。 実は最近読んだばかり。『木挽町のあだ討ち』(2023年直木賞)が似て…

リアルでちょっとつらい『乳と卵』川上未映子

『乳と卵』 川上未映子 文藝春秋 乳と卵 作者:川上未映子 文藝春秋 Amazon 第138回芥川賞受賞作(2007年下期) きびしい。 非常にリアルな描写だけに、読んでいてひりひりする。 なんだか芥川賞ってこういう表現の者が純文学として評価されるんだなというの…

ただ聴聞『構築された仏教思想 妙好人』直林不退

構築された仏教思想 妙好人 日暮しの中にほとばしる真実』直林不退 佼成出版社 構築された仏教思想 妙好人 日暮しの中にほとばしる真実 作者:直林 不退 佼成出版社 Amazon 構築された仏教思想、現在刊行されている中で最後。 正直妙好人ってあんまり好きじゃ…

悼むってなに『悼む人』天童荒太

『悼む人』天童荒太 文春文庫 悼む人 上 (文春文庫) 作者:天童荒太 文藝春秋 Amazon 悼む人 下 (文春文庫 て 7-3) 作者:天童 荒太 文藝春秋 Amazon 第140回直木賞受賞作品(2008年下期) 主人公坂築静人が新聞やニュースで亡くなった人を捜し、その命を落と…

『コントラバス物語』アントン・チェーホフ

『コントラバス物語 5分文庫』 アントン・チェーホフ (著), 蜷川豊 (翻訳), ドゥニ・ロシュ (翻訳) ラルボー書房 コントラバス物語 5分文庫 作者:アントン・チェーホフ ラルボー書房 Amazon チェーホフってこんなコメディ書くんだ! 短い小説だが、いきなり…

概要つかむのにいい!『史上最強の哲学入門』飲茶

『史上最強の哲学入門』飲茶 河出書房新社 史上最強の哲学入門 作者:飲茶 河出書房新社 Amazon 哲学者たちのバトル的にハイテンションでスタートするこの本だが、哲学者それぞれの思想のポイントが非常にわかりやすくまとめられていていい!自分も哲学者メモ…

推察が光る!『東大生に教える日本史』本郷和人

『東大生に教える日本史』本郷和人 文藝春秋 東大生に教える日本史 (文春新書) 作者:本郷 和人 文藝春秋 Amazon 東大の日本史専攻でない学生に「変革期にあらわれる日本のルール」をテーマにした講義がまとめられたのがこちら。 日本史はとってなかったので…

背骨が仏教なんだな『おやつのおぼうさん』井出留美

『おやつのおぼうさん』井出留美 くもん出版 おやつのおぼうさん 作者:井出 留美 くもん出版 Amazon 仏教界隈にいたら、「おてらおやつクラブ」の活動についてなんらかの情報は目にしたことがあるのでないか。「おてらおやつクラブ」代表の松島靖朗さんが幼…

難解。2回読んだ。『道化師の蝶』円城塔

『道化師の蝶』円城塔 講談社文庫 道化師の蝶 (講談社文庫) 作者:円城塔 講談社 Amazon 第146回芥川賞受賞作品(2011年下期) いやー難解だった。友達に円城塔はAudibleではなくて文字で読んだ方がいいと言われたけど、なんか悔しくて二回聞いた。 これはす…

それぞれの視点が…『利休にたずねよ』山本兼一

『利休にたずねよ』山本兼一 PHP文芸文庫 利休にたずねよ (PHP文芸文庫) 作者:山本兼一 PHP研究所 Amazon 第140回直木賞受賞作品(2008年下期) 千利休が自害するその時まで様々な関わる人の立場から利休へ関りを描き出す。 かなり壮大な『藪の中』形式の小…

読んでおきたい本『生成AIで世界はこう変わる』今井翔太

『生成AIで世界はこう変わる』今井翔太 SB新書 生成AIで世界はこう変わる (SB新書) 作者:今井 翔太 SBクリエイティブ Amazon 仕事で日々AIの需要が高まっているのをリアルに体感しているので、自分の感じているベクトルと合っているのかなという気持ちで読ん…

企業人は手に汗握る『下町ロケット』池井戸潤

『下町ロケット』池井戸潤 文春文庫(小学館文庫から変わるみたい) 下町ロケット 作者:池井戸 潤 Audible Amazon 第145回直木賞受賞作品(2011年上期) ドラマで『半沢直樹』見てて面白かったのでこれもきっと面白いんだろうなと思っていたけど、想像以上に…

純粋の一言に尽きる『ほかならぬ人へ』白石一文

『ほかならぬ人へ』白石一文 祥伝社文庫 ほかならぬ人へ (祥伝社文庫) 作者:白石一文 祥伝社 Amazon 第142回直木賞受賞作品(2009年下期) 物語の始まりはそんなに面白いと思わなかったのだけど、途中から止まらなくなった。 本当に大切な人に出会えるのだろ…

武士道にしびれる『蜩ノ記』葉室麟

『蜩ノ記』葉室麟 祥伝社文庫 蜩ノ記 (祥伝社文庫) 作者:葉室麟 祥伝社 Amazon 第146回直木賞受賞作品(2011年下期) いやはや登場人物の生きざまにしびれまくった。 切腹までの期限が迫っている戸田秋谷の「微笑んでいるのかどうか分からないほどの笑みを浮…