『法藏菩薩と生命世界』大峯顯 百華苑
この頃の浄土真宗はどうも如来様と私とが二つに分かれたところから始めているように思います。そうじゃなくて、本当はその別れる前から浄土真宗は始まるのです。如来様が向こうにあのようにたたれているのはどうしてか、ということを聞かしていただくことが「仏願の生起本末を聞いて疑心あること無し」ということでしょう。
スタートが違うんだな。そうかそうか。
なんとなくだけど、お西の法話を聞いていると、仏恩報謝が多く、法藏菩薩の話をしてもらうことがあまりない。大峯先生はやっぱり視点が違うなあ。
わが身に引き当てるということが、ひたすら読んでいくうちに静かに自分に浸透して行く感じがする。特定の聖教に依るお話ではないけれど、大峯師の法話のエッセンスが詰まっているのでおすすめ。
◆大峯顯師の百華苑シリーズ