4回読んだ。友人の新興宗教脱退関連で著者を知ったので、その流れで読んでみた。『さようなら親鸞会(特別編)』の法話を読んだ私は、最後の最後でちょっとわからなくなるという感覚を持っていたので、丁寧に読むことにした。
真宗の教えで一番大事なのは、阿弥陀如来の本願。それを第十九願、第二十願、そして第十八願と説明されていくわけだが、著者の体験を読者が追体験をしていくような流れの中で、理解という理性的なものというより、感情的な「ああ、そういうことか」で読んでいくことができる。仏教関連書籍は、基本的に聖典の何かを引用して、もしくは解説して話を進めることになるが、この著作は法話ベースになっているので、聴衆=読者に語り掛けてくるようなところが入りやすい。私もいろいろ本を読んでいたせいか、前回のような迷子になる感覚はなくなっていた。いまでも、この本最後の『十八願・南無阿弥陀仏を聞く』と『南無阿弥陀仏の救い』の章は、何度も読み返すに値すると思う。
自分は、漠然と思っていた阿弥陀如来の救いというものの本質に、やっと近づいたような気がした一冊。無明の私なのでわかることはないのだけれど。
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