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長源寺 同朋学習会「無量寿経」(32)(瓜生崇師)

2023年8月10日(木)19:30~

長源寺 同朋学習会「無量寿経」(32)瓜生崇師

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◆『無量寿経の成立』 ※親鸞聖人が読まれたもの

初期 『大阿弥陀経』『平等覚経』  ー24願、還相回向なし

・・・・天親菩薩の浄土論 大乗の利他を説く

後期 『大無量寿経』『無量寿如来会』ー48願、還相回向あり

願の数が増えたのは還相回向の分

①往相回向:自利方便

②還相回向:利他真実

二九 たとい我、仏を得んに、国の中の菩薩、もし経法を受読し、諷誦持説して、弁才智慧を得ずんば、正覚を取らじ。」(【真宗聖典】『無量寿経』20頁)

菩薩=還相の菩薩。 ここは初期の無量寿経に付け加えられた願文

 

三〇 たとい我、仏を得んに、国の中の菩薩、智慧弁才、もし限量すべくんば、正覚を取らじ。」(【真宗聖典】『無量寿経』20頁)

龍樹の『中論』出言っていることは、覚りの世界は無限にことばとなるということ。

 

三一 たとい我、仏を得んに、国土清浄にして、みなことごとく十方一切の無量無数不可思議の諸仏世界を照見せんこと、猶し明鏡にその面像を覩るがごとくならん。もし爾らずんば、正覚を取らじ。」(【真宗聖典】『無量寿経』20頁)

法藏菩薩(阿弥陀仏)は全ての仏(諸仏)の仏国土、願いについて聞いて回ったので、阿弥陀の願いは諸仏の願いである。なので諸仏世界は鏡を見るようなのだ

ここは仏教の奥行きをどこまでも感じさせてくれるお話。合わせ鏡のように、諸仏、阿弥陀仏、法藏菩薩、釈尊、釈尊と仏仏相念していた諸仏・・・が無限に重なっていく感じがする。すごいなあ。

 

三二 たとい我、仏を得んに、地より已上、虚空に至るまで、宮殿・楼観・池流・華樹、国の中のあらゆる一切万物、みな、無量の雑宝百千種の香をもって、しかも共に合成せん。厳飾奇妙にして、もろもろの人天に超えん。その香、普く十方世界に薫ぜん。菩薩、聞かん者、みな仏行を修せん。もしかくのごとくならずんば、正覚を取らじ。

(【真宗聖典】『無量寿経』21頁)

親鸞聖人は染香人は法然上人のことを仰っている。

瓜生師が染香人だと思った方のお話、すごく良かった。

お話の内容ではなくて、その人の佇まいだけで仏法というかなんともいえないものを感じることがある。お話の内容じゃない。自分もそう思う方が一人いる。今度2回目のお話を聞きにいくのが楽しみだ。

 

ことばにならないことをことばにしてきた2500年の仏教の歩みに思いを馳せさせられたときに本当に広い世界を垣間見た気になる。そしてその広い世界の中に自分がいることを思うとなんとすごいことを聞かせてもらっているのだと感じる。

 

◆長源寺

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